桜の木の前で

このままじゃダメ。

私は深呼吸をする。

私が出来ることはなに?

涙が出そうになるのを必死に堪える。

「瑠璃さん?」

「真珠さん・・・・」

「瑠璃さん。あなたは強いわ。だって、私たちの運命さえ変えてしまうあなたですもの。ねえ瑠璃さん?あなたが強い理由を思い出して?」

「私が強い、理由?」

私が強い理由、それは・・・

刹那がいるからだ。

「刹那がいるから・・・・」

そういう言うと真珠さんは優しく微笑む。

「そうでしょ?大丈夫。あなたならきっと刹那さんを助けられるわ」

「真珠さん・・・・」

「自分の力を信じて?」