桜の木の前で

2人の姿を見ているうちにふと刹那の変化に気付く。

「ねえ雷君?刹那いつもと違わない?」

「あのお姿は・・・九尾のお姿。」

「九尾?あの九尾の狐?」

「はい。刹那様は九尾の狐。狐の世界の中でも実力、戦闘力ともにトップです。」

「じゃあ、何故いつもはしっぽが1本なの?」

「力を解放されていないからです。真のお力を開放された姿がいまの刹那様のお姿。真のお力を開放された刹那様を止めるのは容易いことではありません。だからこそ、刹那様はお力を滅多な事が無い限り開放いたしません。」

「でも、何故いまは開放しているの?」

「それは、姫君をお守りするためでしょう。」

「え・・・私を?」

「はい。刹那様はそれほど姫君を大切に思っているのです。」

「でもっ・・・・」

このままじゃ刹那、死んじゃう・・・・