私たちはその声に向かうと。

血だまりの中に悠然と微笑む泉里がいた。

廻りには無数の敵。

「もう止めて!!」

「真珠は俺の後ろに隠れておいで。」

そういって泉里は真珠さんを庇う。

私たちは急いで傍へ駆け寄ろうとする。

「え!?」

脚が動かない!!

「過去の縛りじゃ・・・・」

「過去の縛り?」

「ああ。本来わしらはここには居ない存在。だから動けないのじゃ。過去は変えられない・・・・」

「っでも!!」

ゆっくりとでも確実に泉里は死にかけてる。

「見ていることしかできないの!?」

私の悲鳴とも似つかない声がこだます。