瑠璃がこちらを見つめてくる。

「どうした?」

「ううん。なんでもない。」

子供のように首を横に振る瑠璃。

「おかしなやつじゃのう。」

「そうかなあ?」

そういうと少しぷうっと頬を膨らませて抗議する。
本当は可愛いが言うのは気恥ずかしいので黙っていた。

「ああ。所でもうすぐ舞の時間じゃろ?準備はしなくていいのか?」

「あ、着替えなきゃ!着替えてくるね!」

瑠璃はバタバタと奥の部屋に入って行った。