「だ、だって・・・」

口をもごもごさせながら瑠璃が答えようとすると

「刹那さん。このまま瑠璃連れてってくださいな♪」

姫が上機嫌に話しかけてくる。

「ああ。わかっておる。」

わしは姫の言葉を受けて瑠璃を控えに抱き上げたまま連れて行く。

そしてゆっくりと瑠璃を降ろす。

「瑠璃は本当に無茶をしおるのう。」

「そんなことないよ?」

わしを心配させないように元気よさげに嘘をつく。
本当にいぢらしい。

「そんなふらふらな体で何を言っておる。皆に霊力を宿した破魔矢を渡しておったのであろう?」

「え?なんで分かるの!?」

図星を突かれて瑠璃はあたふたする。

「おぬしは本当におもしろいのう。」

その微笑ましい光景にまたもや笑みがこぼれる。
瑠璃と一緒におるとまったくもってたいくつしないのう。