寒々しい空が印象的なその日、
奏梧はひとりで煙草屋へと向かっていた。

佐藤日向の葬儀には結局出席しなかった。
彼女は奏梧の恋人だった。
日向は市街から10kmほど離れた
紅緒川で自殺した。

出会う事のなかった、
新しい希望とともに。