シニユカバ・スーパーソニック

ファンタジー

イサキリョウタロウ/著
シニユカバ・スーパーソニック
作品番号
56784
最終更新
2008/01/21
総文字数
19,713
ページ数
104ページ
ステータス
未完結
PV数
922
いいね数
0
秋の訪れについて思うのは、
暖かみのある木々の彩りと、
温もりを求めずにはいられなくなる
風の冷たさ――

そう
たとえどんなに安らぐ風景にも、
常に不安は差し込んでくる。

ひとりでいればいるだけ、
それだけ――だから、少しずつでもいいから本当を知りたくて、
人は寄り添うのだと思う。
明るさから暖かさへ、その底にある憂いと、その外に吹く冷たさに、
その場限りの夢から
永遠を願うように、
強く引きつけ合い
愛を確かめたがるのだと思う。
秋は、愛を確かめ合うための時間だ。
そしてその答えの果てに、
自らを犠牲にする時間だと思う。
無償の愛が
永遠のものというのならば、
その先にある悲しみなど、
きっと乗り越えられる――
失う事に恐れなど
抱かないはずだ。
なのに人は寄り添い、いつも過去を振り返る。

答えを何ひとつ、持てぬまま……。

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