「ねぇ、上村 乃亜ちゃん居る?」


「あたしですけど…」


「ちょっと来てくれない?」


「う、うん」



とても可愛い女の子のお願いだけどこの子はどこか…どこか…暗くて妖しい雰囲気を醸しだしていた。

でも行かなければ。

なにかの誤解を説かないと。

連れてこられたのは誰もいない学食だった。

遠くの方でチャイムがなったのでもう二時間目が始まったのだと悟った。