「つまんない… あーもー」


「のーちゃん…、そんなこと言わないの」


あたしの名前は、上村 乃亜です。
変った名前だよね…。
あたしは気に入ってるけどね。

そして、高校一年生になったばかり。
“私立麗花高校”に通ってるの。


「高校ってもうちょっと華やかかと思った」


「のーちゃん…」


花沢 穂里。
あたしの高校になってからの友達。
優しくて可愛い。

だから、モテるんだよね…。うらっやましっ!!
まー、いいよね。
自分の幸せを優先しすぎちゃうモン…。
我が侭になっちゃう自分が出るのが恐いから。


「はっ、花沢!!ちょっと…いいか?」


「え?うん のーちゃん、行ってくるね!」


「いってらー」


穂里はニコニコしながら男の子の方に走って行った。

あー、あたしも呼び出されたい。


「暇人だな?」


無視無視っ!!

あたしに声を掛けてきたのは、

立花 実槻。
性格は最低。
あたしのことをすぐ変な者扱いしてさらし者にするし…。


「おい 寂しい子 何やってんだ?」


ここでダメ…、話しかけたらアウト。


「おい!!聞いてんのか!?」


「あーもうっ!!うっさいなー!!黙ってなさいよ!!」


「やーと、しゃべりやがったか!!」


疲れる…こーいう男子って。