沖田さんの話す表情を見てわかった。 おミツさんは土方さんだけでなく、沖田さんにとってもとても大切な人なんだ。 「土方さんは裏切ったって言うけど、 仕方なかったんだ。」 沖田さんは目を閉じ壁にもたれる。 「僕たち姉弟は早くに両親を亡くして、 どうやって生きていったらいいのかわからなかった。」 「だけど、」と言い少しの間をおく。 「だけど…近藤さんの家が僕らを引き取ってくれた。そこで僕らの中で暗黙のルールができたんだ。」 「近藤家に尽くす。」