奏美の力がどんどん抜けていく。 ふにゃふにゃしていく。 抱きしめる手に、力を込めた。 「奏ちゃん、ふにゃふにゃしとるよ?」 「ちからが…抜けていきます…」 …かわいい。 改めて、かわいいと思う。 「奏ちゃん 愛してる」 初めて唇が唇に触れたときよりも、長く。 想いも深く。 キミの唇にkissを落とした。 「せんせ……好き」 俺も。 一生大事にするから。 …それから奏ちゃんは、ぐっすりとベッドで寝とった。 明日で退院やろ? 奏ちゃん。 絶対無理せんこと。 これ大事。 俺からの命令。