ここの水族館は海に面したところにあって、外に出たら潮の匂いがした。 「水族館、どうだった?」 「楽しかったよ。久しぶりに来た。」 「俺も!結依と一緒に来れてよかった!」 笑いながら話す響。 潮風に吹かれた髪がなびいて、さらにかっこよく見えた。 「なぁ、結依。」 「なに?」 「わかってると思うけどさ、俺、結依が好き。」 どう反応していいかわからなくて、そのまま響を見た。 「返事はまだいらない。俺のこと全然わかんないと思うし。でも、少しでいいから俺のこと見てて。」 「・・・うん。」