色々な事が半信半疑のまま、俺は居間に向かった

居間の光景はさっきと同じで、親父とおふくろが仲良くそうめんを食べながら話している


『あら?あんたまだ制服なの?着替えて着なさいって言ったでしょ』

俺に気付いたおふくろがいつもみたいに口うるさく言う


『まぁ、まぁ汚れても明日から休みなんだから、な?あつし。早くこっちに来て食べなさい』

そんなおふくろは違い、親父は優しく俺を呼んだ

俺は座布団に座り、目の前に並んでいる箸を手に持った


気まずい雰囲気を打ち消すように、そうめんをすする

『一緒にご飯を食べるのは久しぶりだな』

親父は俺が食べる姿をジッと見ていた、そして

『あつしが居るなら、もっと違う料理にすれば良かったなぁ、ねぇ母さん?』と嬉しそうにおふくろに話を振った


おふくろは『そうですね』と一言だけだったけど、顔は笑顔だった


いつからだっけ?

一緒にご飯を食べなくなったのは


“後で食べるから置いといて”そう言って親父達と同じ空間に居る事を避けるようになったのは……いつからだっけ?