従弟の悟が電話をよこした。
――今日、しづ姫が他校の男子から手紙付きで告白された
「まあ、そういう事もあるだろう」
――おっ、余裕だね。だけど僕が忠告しておきたいのはね
悟が言うには、
志鶴はその場で『好きな人がいるから』と断ったらしい。
ただ、手紙だけでも読んでほしいと言われて受け取ってしまったのだ。
志鶴の性格上、読まずに捨てる事は有り得ない。
ひょっとしたら読んでも捨てられないかもしれない。
だから、志鶴の態度がおかしくても追及するな。
手紙を見つけても気付かなかったふりをしろ。
――圭吾には絶対言わないでくれって口止めされたんだけどね
「それなのにわざわざ電話してまでご注進か?」
――時には優しい嘘も必要なんだよ。お姫様を泣かすなよ
「優しい嘘か……」
――今日、しづ姫が他校の男子から手紙付きで告白された
「まあ、そういう事もあるだろう」
――おっ、余裕だね。だけど僕が忠告しておきたいのはね
悟が言うには、
志鶴はその場で『好きな人がいるから』と断ったらしい。
ただ、手紙だけでも読んでほしいと言われて受け取ってしまったのだ。
志鶴の性格上、読まずに捨てる事は有り得ない。
ひょっとしたら読んでも捨てられないかもしれない。
だから、志鶴の態度がおかしくても追及するな。
手紙を見つけても気付かなかったふりをしろ。
――圭吾には絶対言わないでくれって口止めされたんだけどね
「それなのにわざわざ電話してまでご注進か?」
――時には優しい嘘も必要なんだよ。お姫様を泣かすなよ
「優しい嘘か……」