プ リ ン ス

最後に逆立ちしながら足を広げ、勢いよく2回転。


ドカドカドカッ




最後に十字締めし、立ち上がれない奴らに問い掛けた。




『あんたら誰に命令されたの?』


「……。」


『へー…言わないつもり?』


俺はニッコリと笑いながら、締めてる腕にさらに力を入れた。




「ゔッ……言…うか…ら……。」


俺は腕を少し緩めた。




男はゲホゲホッと咳込みながら口を開いた。




「白龍の幹部だよ……。」


『ふーん…やっぱりね。』




この男達は弱いから、多分下っ端だろう。




体力も無いし、勢いで殴りかかってくる所がある。




『上層部の人達は何が目的なの?』


「そんなの知るかよ……。」


『そう……。』




下っ端と相手をさせて、様子を見るって所だろうか。




『お前。』


「なんだよ……。」


俺は締めていた腕を解き、前にしゃがんだ。




『どうせ下っ端なんでしょ?』


「……。」


『じゃあさ、俺が武道教えてやるよ。』


「は?」


『こんな馬鹿みたいに上に従ってて楽しい?』


「それは……。」


男は俯き、肩を震わせた。