プ リ ン ス

『で?』


「あ?」


『用が無いんなら帰りたいんだけど。』


「てめ……。」


俺は欠伸をし、目をこすってると、拳が飛んできた。




パシッ


即座にそれを受け止めた。




『なにこれ。よっわいパンチ。』




スローモーションかと思うくらい遅くて弱いパンチだ。




俺は受け止めている相手の拳をギュッとりんごを潰すかのように握った。




「うッ…あッ…ぁぁ…。」


ビキキッ




『あれ?骨いっちゃった?』


「手が……手……が……。」


相手は手を震わせ、後退った。




「くそッ…さっさとやるぞッ!!」


手を潰した奴以外が一斉に殴りかかってきた。




俺はすぐにしゃがみ込み、足払いし、立ち上がると同時に一人目に頭突きをした。




後ろから殴りかかってくる奴を足で後ろから伸ばして突き上げ、前から来る奴に右ストレート。




バキッ


ドカッ


ドゴッ




鳩尾に蹴りを入れ、勢いよくラリアット。