「ラーメン、1万もしないから!!っていうかココのラーメン、450円だから!!」




450円?
価格破壊か?




どんな作り方をすればそんな値段になるのだろう……。




俺はそんなことを思いながら財布に1万円を戻し、要から貰った小銭の中から五百円玉を出した。




『はい。』


「あ、サンキュー…って俺釣ねーしッ」


『やる。』


「マジで!?ラッキー♪」


桜井は浮かれながら五百円を財布に入れた。




後で手を洗わないと。




昔からお母様に、お金を触ったら手を洗うように言われていたから。




「よぉ。恭じゃん。」


桜井は呼ばれた方を向いたので、俺もチラッと見た。




「あっ、海吏(カイリ)さん!」




青のネクタイをした人達が数人。




桜井が、さん付けしてるってことは3年か?




「海吏さん達も今日は学食ですか?」


「あぁ。」


「一緒っスね!!」


桜井は海吏という奴にニコニコと笑顔で話している。