プ リ ン ス

『じゃあ茶葉の産地は?』


「は?知るわけねーだろ。」




ここの学校で俺の常識は通じないらしい。




『じゃあ……ストレート。』


「コレ押して。」


俺は桜井に指差された所を押した。




ガコン




何かが落ちた音がした。




『?』


桜井はしゃがみ込み、蓋のような物を開けて、何かを取り出した。




「はい。」


渡されたのは紙製の箱。




『?』


俺はまたもや頭を傾げた。




『どうやって飲むんだ?』


「…………お前今までどういう生活してきたんだよ……。」


呆れたような顔を向けてくる桜井に少しムカッとした。




『仕方ないだろ……知らないんだから。』


「はいはい。グレないで。」




グレてないし。




っていうかコイツに対してグレるとか有り得ないし。