プ リ ン ス

ところでラーメンって何だろう?
庶民の食べ物かな?




それなら納得なんだけど。




「藍ちゃんッ」


いきなり桜井が俺の両肩をガシッと掴んだ。




ってか藍ちゃんってなんだ…。




「あなたは人生半分損してるッ!!」




損してる?




むしろ得してると思うんだけど……。




一応大財閥の令嬢だし。




「ラーメン知らない人なんて藍ちゃんだけだからッ!!」




えっ




そうなの?




でも今まで食べてきたのは、シェフが作る洋食と和食ばかりだったし……。




それに庶民の食べ物は身体に悪いから食べてはいけないってお母様に言われたからなぁ。




「とにかくッ藍ちゃんはラーメン食べなきゃダメ!!




ってことで、おばちゃーん!!」


「はーいッ」


「醤油ラーメン2つ!!」


「はいよッ」


桜井はおばさまにラーメンを2つ頼み、自分と俺のトレイに箸を乗せた。




『お前、ラーメン2つ食べるのか?』


「はッ!?違ぇーしッ
1つはお前のだって!!」




俺の?