プ リ ン ス

「なぜ。」


『面倒。』


そう言うと、リーダー以外が殺気を放ち、俺を鋭く睨みつけた。




「この学園に無所属はいない。」


睨みつけてくる中の1人が言った。




無所属とは俺みたいな緑のネクタイをした人のこと。




「4つのチームが競うことで、この学園の強さを見せ付けることが出来る。だから……」




“無所属は必要ない。”




俺は目を細め皆を見渡した。




なんで学園の制服である緑のネクタイを付けたらいけないんだ。




そんなのおかしい。




それに4つのチームが競って強さを見せてるって言うけど……




ただ1人1人が強いんじゃなくて、ただ喧嘩っ早い、弱い者の集まりにしか見えない。




学園を強く見せるには学校全体で強くならないと意味が無い。




知的だったり
身体能力が高かったり
心が強かったり






そんな人なんてこの学園にはいないんじゃないか。




ただチームに分かれて、どのチームが1番強いか競っている低レベルな争い。




俺にはただの遊びにしか見えない。