プ リ ン ス

『はぁ…』




俺は溜め息を吐き、席を立った。




「何処行くんだ?」


『何処だっていいだろ。』


「つれない〜」


『……。』


ブツブツといじけている桜井を無視し、教室を出た。




向かう先は屋上。




龍牙学園は5つの棟があり、東棟、西棟、南棟、北棟、中央棟とある。




その他に体育館やグラウンド、テニスコートなどがある。




俺が今いる校舎は北棟。




階段を上り、屋上の扉を開けた。




風が勢いよく吹き込む。




気持ちいい……。




俺はフェンスから街の景色を見渡した。




緑が生い茂り、繁華街は活気に溢れている。




夜になるとどうなるのか…。




今晩行ってみるか。




俺はそんなことを思いながら、フェンスに寄り掛かって座った。




暖かい風が肌を掠め、だんだんと眠くなってくる。




俺はその場で横になり、ゆっくり目を閉じた。






――――…
――――――…