徒歩10分の道のりを歩き、たどり着いた先は




『龍牙学園……。』




大きな校舎を見上げ、目を細めた。




聖リリィ女学院よりは小さいけど、綺麗な造り。




不良がいるから、落書きだらけなのかと思った。




窓も……まぁ無いところはあるけど、気にしない事にしよう。




駐輪場にはバイクがズラッと並んでいる……。




さすが不良校。




俺は門をくぐり抜けた。




登校時間だからか、生徒が登校している。




そして皆、羽藍の姿を見るとカチンッと固まった。




『?』




そんな彼らに首を傾げる羽藍。




その仕種に周りにいた者は顔を赤く染めた。




羽藍は頭に?を浮かべながら校舎内に入った。




お父様から貰った調査書に龍牙学園の構造と見取り図が載っていたので、一夜で全部覚えた。