髪型は要に任せることにした。




『要、よろしく。』


「任せろ。」




私はパウダールームへ行ってドレッサーの前に座り、要が私の髪を弄りはじめた。




カツラを被せやすいように髪を綺麗に整え、特注の銀色のカツラを被せた。




これは先日、贔屓にしている美容院で作らせたもの。




だから色は染めたような不自然さではなく、見るからに天然の銀色。




毛の先まで艶があり、指通りは素晴らしい。




これを、要マジックで男前にしてもらった。






「カッケー♪俺天才ッ」




鏡を見ると、目の前には自分とは思えない別人がそこにはいた。




『要、ありがとう。』




要にお礼を言い、軽い朝食をとってから鞄を持って玄関へ行った。