あたしは急いで病院に向かった。
他のことなんか考えられなかった。
ただ潤に会いたい。
会って顔を合わせたい。
それだけだった。
「――すみません、戸田潤はどこに入院してますか?」
あたしは車を運転し、病院に着くと受付に行く。
「えっと…戸田潤さんは5階の102号室ですね。失礼ですが、ご親族の方ですか?」
「はい。妻です」
あたしはキッパリと答えた。
「そうですか。では行ってらっしゃいませ」
受付嬢はニコッと微笑んだ。
潤…潤…もうすぐ会える。
もうすぐ…会えるよ…。
あたしは早歩きで潤の病室へと向かう。
「……ここか…」
エレベーターを降り、潤の病室の前で立ち止まる。
あたしは深呼吸をすると、病室の扉に手を掛けた。

