「じゃあ、あたし達は帰るわね。夏樹さんはまだいらっしゃいます?」
愛里さんが夏兄に声を掛けた。
「あ、はい。もう少し」
夏兄がそう答えると、愛里さんと葵さんはあたし達に手を振り、病室を出ていった。
「そうだ水樹、兄貴からこないだ連絡来たんだ。“出産おめでとう”だとさ」
「えっ、春兄から!?」
夏兄はコクリと頷いた。
一番上の兄・春樹は今、ニューヨークにいる。
特殊部隊で頑張ってるんだもんね。
「元気そうだったぞ。だから心配いらねぇよ」
夏兄はあたしを見かねたように、そう言った。
春兄とはあんまり会えないから、元気にしてるか心配になるんだよね。
また近いうちに会えるといいけど。
「うっし!俺もそろそろ帰るわ。あとは夫婦水入らずな時間をお過ごし下さい!」
「はっ!?」
あたしは夏兄のいきなりの言葉に、気の抜けた声が出てしまった。
「じゃあな!仲良くしろよ。あ、またな!雅樹!」
夏兄は雅樹の頭をクシャクシャと撫でた。
「うんっ!ばいばいっ♪♪」
雅樹は夏兄に抱き着きながら言った。
「なんかみんな凄かったな」
潤が苦笑いを溢す。

