しばらく朱里の胸で泣いた美羽は、泣き疲れたのか眠ってしまった。
「美羽ちゃん、寝ちゃったみたい」
「えっ、マジで?ったく…しょうがない奴だなぁ……」
俺は朱里の腕から美羽を抱き上げた。
「あの……健太」
「ん?」
美羽を寝室に運ぼうとした時、朱里がそっと話し掛けてきた。
「美羽ちゃんのことなんだけど……」
「美羽?あぁ、ごめんな。心配かけて」
朱里はかぶりを振った。
「違うわ。美羽ちゃんの彼のことよ……」
朱里は悲しそう眉を下げた。
「……ちょっと待っててな。コイツのこと寝かせてくるから」
「えぇ、待ってるわ」
俺は美羽を寝室のベッドに寝かせた。
美羽の目尻に残る、涙の痕。
美羽は俺の大事な妹だ。
傷付ける男は許せないな……。

