――ガチャ
「美羽!?お前何してんだよ、こんな時間に……」
そこにいたのは俺の妹……美羽(ミウ)だった。
「ごめんね、お兄ちゃん。こんな時間に。……っていうか、これからしばらくここに住まわせてもらうから」
「おう、そうか……って、はぁぁ!?」
声を上げる俺に構わず、美羽はズカズカと俺の部屋に入ってきた。
その手には、大きなボストンバッグ。
「おい、美羽!お前どういうことだよ、いきなり住まわせろとか……」
「どういうことも何も……行くとこないから泊めてって言ってるだけだよ。」
行くとこない……?
「お前、確か彼氏と同棲してるんじゃなかったか?その男はどうしたんだよ」
俺がそう聞くと、美羽は持っていたボストンバッグを床に落とした。
「喧嘩したの。っていうか……浮気されたの!アイツにっ!」
美羽はいきなり俺の胸ぐらを掴んできた。
「ちょっ、落ち着け!どうしたんだよ、いったい……」
「裕介だけは分かってくれてると思ってたの!あたしの仕事のこと。でも、あたし見ちゃったの。昨日、裕介が他の女と歩いてる所っ!!」
美羽は勢い余ってか、俺の胸ぐらを締め始める。
「おい!苦しいって!美羽!!」
「えっ?あぁ、申し訳ない」
美羽は我に返ったように、俺から手を離した。

