「すみません。彼女、こういう時、涙を我慢できないんです」 「……っ…」 「あらまぁ!ラブラブねぇ、あなた達!ねぇ?誠さん」 朱里の親父さんは奥さんの言葉に、顔を赤くし、咳払いをした。 「と、とにかく!また来い。待ってるから」 「えぇ」 「ありがとうございます。」 朱里の親父さん、全然いい人じゃん。 俺は素直にそう思った。