「朱里、顔が怖いよ」
「なっ…!うるさいわよ!」
あたしはスタスタと足早に歩く。
「ったく……俺のが緊張してんだからさ。せめて朱里はリラックスしててよ」
健太はあたしの肩を抱き寄せ、そう囁いた。
「そうよね…ごめんなさい。でも、健太……」
「大丈夫だって。俺、打たれ強いし、精神面でも忍耐力あるし。そう簡単には沈まないよ」
「……そうかしら」
「そうなんだよ!だから心配すんなって」
そう言う彼が、心配で仕方がない。
あのオヤジに彼を傷付けてほしくないし、傷付けるのも許さない。
健太はあたしが選んだ男。
この人は……絶対に大丈夫なの。

