しばらく歩いて、洒落たイタリアンレストランに着いた。
健太に手を引かれ、中に入る。
さすがSPをしているだけあるって言うのもなんだけど……健太はエスコートとか、そういう類いが凄く上手い。
今だって、あたしを先に店内へ入れてから自分が入った。
「うわーっ!全部めっちゃ美味そう♪朱里、どれにするー?」
「そうねぇ……じゃあ、あたしはトマトと海の幸のペスカトーレ。」
「お、美味そう。じゃあ俺はー…ほうれん草のクリームパスタ!飲み物はワインでいい?」
「えぇ」
健太は店員を呼び、あたしと自分の分と飲み物を注文した。
「つーか久しぶりだな。二人でこうして飯食うのって」
「そうね。ここ最近、ずっと忙しかったしね」
あたしは目の前にいる彼に、微笑みかけた。
「朱里、俺さ。こんなに人を好きになったのは初めてなんだ」
「えっ…?」
健太は困ったように笑い、あたしを優しく見つめた。

