「じゃあね。時間までには戻りなさいよ」 「ちょっ…待てよ、朱里!」 俺は彼女を追い掛けようとした。 「待って下さい、佐々倉さん!あたし……」 「――離せよ」 俺は低く呟く。 「えっ……あの、佐々倉さ…」 「これで分かっただろ?俺が好きなのは……朱里なんだ。」 「……っ…」 「ごめんね。」 俺は彼女の頭をポン。と撫で、朱里を追った。 やっと……やっと実った恋。 初めて本気で好きになった女。 何があっても、失いたくない。 それが朱里だ。 俺にとっての……大事な女だ。