《完》DEVIL'S SWEET 〜天使の憂鬱〜

穏やかに――だけど
キッパリとそう伝えると、
彼はフワリと優しくほほ笑んだ。



……演出家が俳優に見せる
には、あまりに無防備で
温かい――そんな笑顔だった。



「――そうだな。

君達なら大丈夫だろう。

お節介焼きの中年が
つまらないことを言って
悪かったね」



「………いえ。気にしてません」



「ありがとう。

だけど……これだけは
知っておいてくれ。

私は決してその人を傷つけ
たいわけじゃなかった。

別れてからもずっと、
心から彼女の幸せを願ってたよ」


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