「え……?

な、ナニ? 江口さん……??」



てゆーか起きてないよ、
寝てるよ。
一体何時だと思って――

なんて文句を考える暇も、
その電話は与えてくれない。



『陽菜ちゃん? 

――コラッ、寝るな!

いいから起きてっ、
とにかく目を覚ませ!』



ホントに常軌を逸した
大声に、あたしの頭も
徐々にただ事じゃないって
気づき出す。



あたしは電話を耳に当てた
まま、重い体を動かして
なんとか上半身を起こすと、



「……起きたよぉ。

ねぇ、マジで一体何なの……??」


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