今一秒、先生と同じ空間で過ごしている。 先生の視界にはあたしは映っていて、 あたしの視界には先生が映っている。 そんな些細な事で、 悩んでいたこと全部吹っ飛んでいっちゃったんだ。 高望みはしないよ。 先生にあたしだけを見てほしいとか、そんなこと思ってないよ。 「先生ッ!!」 「こら、ベランダ走るなッー……」 先生の元に駆け寄るなり、 −−ゴンッ あたしは先生に頭突きをした。