何で今、こんな昔の事を思い出しているのだろう。 ただ先生に頭を撫でられただけだというのに。 「……っ、っっぅ」 涙が零れそうになる。 我慢しているのに目の奥からは次々へと涙の滴が溢れてくる。 誰か助けて、この悲しみから私を救って。 寂しいよ。 悲しいよ。 いつもに増した孤独感がつきまとってくる。 寒い。 寒すぎる。 これは、風邪のせいなのかな。 お願い、誰か私を温めて。 私の存在を、ここにいるという温もりを。 誰か私に教えて下さい。