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「はぁぁぁぁ―――……」
昨日の事考えすぎて、一睡もできなかった。
もう目が閉じる事を知らないんじゃないかって位にガンガンに開いちゃって。
でも、一晩考えても何も解決しなかったんだけどね。
先生の特別ってどういう意味なんだろう。
期待してもいいものなの?
それともただ単に流れで言ってしまったとか?
ただからかっただけとか?
う―――ん、全く解らん!!
「伊ー緒!!おっはようっ」
「おー恵那に優羽、おはよー。」
「んー?どうした伊緒、元気ないぞ?」
「体調でも悪いの?」
「あははははは…」
さすが、普段一緒に行動しているだけありますねお二人。
ついてくる所が鋭いです。
ここに、いつも一緒に行動しているうちの最後の一人、知佳がいない事を心から安心しているよ。
3人揃うとさすがに敵わなくて色々話しちゃうからね、うん。
「あ、伊緒、あれって甲田先生じゃない?」
優羽が土間を見るなり、いきなり私の肩を掴んできた。
その言葉と肩への衝撃を受けて、私の視線が土間へと向いた。
…何で、今日にかぎって朝から先生に会っちゃうの?
今はできるだけ会いたくないのに、何で、何で?
「もー、最悪だ…。」
「ちょ、伊緒さん、そこまで言わないの。先生泣いちゃうよ。」
「む――――……」
だって優羽さん、そんな事言われましても。
土間に立っていらっしゃるあの人は、今一番顔を合わせるのが気まずくて、今一番会いたくないと私が思っている人物なんですよ?
これを「最悪」と言わないでなんと言うのですか。