頭が混乱する。 僕は一体、何を見ているのだろうか。 恐る恐る、上を見上げると、正面を見据えたアリスの顔を、下から眺める形になった。 アリスの視線を追うと、口をぽっかりと開けた、見た事も無い程間抜けな顔をした大悪魔が立っている。 もう1度、鏡に目をやると、僕によく似た赤子と目が合う。 僕一人だけ、意味が分からずに、なんだか取り残された気分だ。