お祭りの日 何年も着てなかった浴衣。 わざわざ買って身に纏う 紺地に白の花 下駄も履いてかごを持って 準備万端で。 玄関で諒が来るのを待つ 《ピンポーン》 チャイムの音が聞こえた瞬間 ドアを開けた 「行こ!!」 「…早」 ちょっと呆れられながらも 歩いて待ち合わせ場所に向かう 「まだ早かったっぽい?」 「大丈夫だろ」 ベンチに腰かけてウキウキ 足をぶらぶらする 「…………かった」 「え?」 横でなにか呟いた諒