「はい。 お大事にどうぞ。」 病室からお辞儀をして出てくる母を、廊下の椅子に座りながら見ていた。 今日は出てくるのが早かったなあ そんなことぼんやり考える。 あ、そう言えばさっき先生薬にっがいのだしたとか言ってたっけ… ほんとに苦かったらやだなあ 「…な、ひな。 どうしたの??ぼーっとしちゃって、帰るわよ」 「何でもないよ。 行こっ」 そう言って、車に向かっていった。 *