君の左のポケットで~Now&Forever~


下着を買いにお店に入ったときのレンは、真っ赤な顔をして、そわそわしてて、すごく可笑しかった。


さすがにじっとしていられなかったみたいで、お店の外に出て、ポケットに手を入れて、退屈そうに待っていた。



「お待たせ」


「長い」



そんな会話もすごく楽しい。



わたしとレンは、夕方の空にオレンジの雲が広がるまで、たくさん街を歩き回った。


足がパンパンになるくらい。



歩きなれない足の裏は、かちかちに固まった感じがしたけれど、


一緒に歩けてるだけで、すごく幸せだった。



夕日に染まるレンの髪が、薄っすら茶色にすけていて、


わたしは歩きながら、眩しいレンの横顔をずっと見ていた。