一週間目の土曜日の午後。 わたしとレンは、駅前にお買い物に行った。 ヒト、ヒト、ヒト…とにかくヒトの洪水。 ぶつかりそうになるたくさんのヒトを避けながら、わたしはふらふらと歩いていた。 「大丈夫か?」 「うん、なんとか…」 心配顔のレンは、頭ひとつ分高い位置からわたしを見おろしている。 わたしはさっきからずっと、レンのシャツの裾を握りしめたままだった。