レンの体温で温められた布団のぬくもりが、わたしの身体にも次第に伝わってくる。
そのぬくもりを、肌で感じたい…と願う。
神様、これってわがままですか?
絶対叶わない、夢ですか?
どうしてわたしは、レンと同じじゃないの?
どうして?
お願い。
どうか、どうかわたしに、命を授けてください。
必死に願ってみるけれど、目が覚めるといつもと変わらない朝が始まっているだけで。
目覚ましが鳴って、
カーテンの隙間から光が射して、
鳥の声が聞こえて、
動けないわたしが今日もここにいて……
まだちょっと眠そうに伸びをするレンを、
横たわったまま見ているだけで。