「え~、気持ちわるーい」


「よく言うじゃん、呪いの人形とかさ」


「ヒトを襲ったりするとか?」


「そうそう、タタリみたいなさ」


「そういえば、人形の髪の毛が伸びたりするとかっていうのもあったよね?」


「涙を流す人形とか」


「やだ、こわーい」


「どうする? そんな人形とか目の前に現れたら」


「ええええ、絶対やだ! なんとかして捨てる!」



……捨てる…か。


何だかちょっぴり切ないな。



どうして人形がココロを持つっていうと、みんな怖いイメージしか持たないんだろう。



呪うとか、タタリとか、襲うとか。


そんな想像ばっかり。


本当は、そうじゃないのに。