3ヶ月が過ぎて、季節はまた色を変えた。



ロビーの女の子たちはすっかり薄着になっていて、

鏡を見ながら白いクリームをあちこちに塗っている。


テーブルの上の紙コップは、ペットボトルに変わっていた。

でも相変わらずお菓子はいっぱい乗っているけれど。



時々通る公園では水遊びをする子たちがはしゃいでいて、

飛び散る水しぶきが光を反射して綺麗な虹をつくる。



朝、部屋に入り込む光は容赦なくベッドを照らして、

暑さに負けたレンがぽりぽりと背中をかきながら目を覚ます毎日が続いている。



川沿いの道を通ると、川面を滑って届く風が少しだけひんやりとして気持ちがいい。

レンのこぐ自転車のスピードが速ければ速いほど、わたしのところにもそれが届く。



ユウ君の浅黒い肌は、一段と濃い小麦色になっていて、

色白のレンの肌も、ちょっとだけ色を重ねたように濃くなった。