君の左のポケットで~Now&Forever~

そっと布団を捲くり、レンの左腕をとる。


心持、細くなったようなレンの腕。


Tシャツから伸びる、わたしの好きなレンの腕。


綺麗に筋肉のついたこの腕が、わたしを抱きしめてくれることも、もう無い。



小指に小指を絡ませて、わたしはユウ君との約束を、レンとも交わした。


そしてレン、

あなたも必ず元気になってね、と。



レンの手を両手で包み、しばらく寝顔を見つめた。

長いまつげ、形のいい鼻、何度もキスをしてくれた唇。



大好き。

大好きだよ、レン。

本当に、苦しいくらい、こんなにも大好き。



「ナナ」って、もう一度呼んで。

髪を撫でて、おでこにキスをして、ぎゅっと抱きしめて。

レン、お願い。

もう一度だけでいいから……



俯くと涙がこぼれた。

泣かないって決めたのに。

最後は笑ってサヨナラするって決めたのに。


泣いたら……またレンが心配するのに。




わたしは俯いたまま涙を流した。

レンには顔を向けず、次々に出てきてしまう涙を膝の上で受け止めた。

泣いてる顔は、もうレンに見せたくない。

心配をかけるだけのわたしで終わりたくない。


レンのお荷物になるだけなんて、イヤなんだ。

レンを救える、自分になりたいんだ。