君の左のポケットで~Now&Forever~

「ユウ君も、ちゃんと寝なきゃダメだよ」



そっと手を離し、微笑んだ。

今度は、無理なく笑えた気がする。



「おやすみ、ユウ君」

「ああ…おやすみ、ナナちゃん。
レンも……また明日な」



立ち上がって扉に向かったユウ君は、まだ何か言いたそうに振り向いたけれど、笑顔を作って軽く手を振った。


わたしも笑顔で手を振った。


廊下のつきあたりまで歩いたユウ君は、振り返ってもう一度手を振った。



「ユウ君、ありがとう。……またね」



角に消える姿を見送って、わたしは小さく小さく、呟いた。