君の左のポケットで~Now&Forever~

大切な人たちの顔を思い浮かべながら横になったソファで、

わたしはいつしか眠りに落ちていたのだろう。




夢の中でレンは微笑んでいた。

ユウ君もその隣で楽しそうに笑っている。


二人の笑顔は、やっぱりいい。

いつまでも、そうして笑っていてもらいたい。


会えるだろうか…もう一度、白い天使に。

そう思いながら、二人の姿を見つめていたときだった。


ふと後ろに温かみを感じて振り返ると、

レンのお母さんがわたしに寄り添うようにして立っていた。


目を細めて二人を見つめるレンのお母さんは、

白い服を着ていて、やっぱり天使みたいだった。

ゆっくりと同じ顔をわたしにむけたお母さんは、小さく微笑んだ。



お母さん…

良かった…

わたし、どうしてもお母さんに会いたかったんです。

お願いがあったんです。



お母さん…

わたし、結局レンを守れなかった。

それどころか、ユウ君も救えない。

守りたい、救いたいっていう気持ちはあるのに、結局何もできませんでした。


今ああやって笑っている二人を、もう一度取り戻せますか?

病院で苦しんでいる二人を、わたしが救うことはできますか?


わたし、レンとユウ君にたくさんの幸せをもらって、

でも何も返せてなくて、

もしかしたら目を覚まさないレンと、

これからまた同じことを繰り返すかもしれないユウ君の傍で

ただ生きているだけなんて、耐えれそうにありません。


……ううん、わたしが耐えれるとかそういうんじゃない。

大切な人たちに、もう一度笑顔を取り戻してほしいんです。


わたしの今の願いは……それだけなんです。