君の左のポケットで~Now&Forever~

「レン…あたし…どうすればいいの?」


眠るレンの頬に触れ、

いつもわたしに掛けてくれた温かい言葉を待ってしまう。


けれどレンは、応えてくれない。

大好きな笑顔を、見ることができない。


いつか、目を開けてくれるだろうか。

起き上がって「ナナ」と言ってくれるだろうか。

その日が来るまで、待っていれば、あの笑顔で…。



待って…

待っていて、レンは本当に戻ってきてくれるのだろうか。



目を覚まさないレンを、ただずっと待っていることになったら…

もしも、目を覚ます日が永遠に来なかったら…



わたしが…ここにいる意味なんてあるのだろうか。



レンがいるから、わたしはここにいる。



それは、いつもわたしが思っていたことだった。

レンがいるから、わたしは、ここにいることができる。

ここにわたしがいるのは、レンがいるからなんだ。