君の左のポケットで~Now&Forever~

歩道に長く伸びる3人の影。

スキップするユウ君と、穏やかに微笑むレンの顔。

つないだ手と手に感じる互いの体温。


わたしにできること。

今のわたしにできること。

それって、何だろう―――



夢の中、そう思ったわたしが目を覚ましたのは夜中になってからだった。


そうだ…ユウ君…


わたしは起き上がり、ユウ君の傍へ歩いた。

閉じられた瞼に、薄く涙が浮かんでいる。



「…ユウ君?」



声をかけると、瞼がゆっくりと開いた。

開いた瞳から一筋の涙が伝って、枕を濡らした。



「ユウ君…良かった…気が付いたんだね」



ユウ君の返事はなかった。

代わりに、溢れる涙が次々に零れ落ちていた。



「どうして…泣いてるの?」



涙をぬぐいながら声をかけると、ユウ君は苦しそうに、悔しそうに、ぎゅっと瞼を閉じながら言った。



「オレ…生きてたんだ」

「ユウ君…」

「どうして…」



震える声は、やっとの思いで搾り出している、重いものだった。