君の左のポケットで~Now&Forever~

わたしはちょっとドキドキして、ピンクのリボンをほどいた。

そっと包みを開く。


「あ」


赤い色。


「スカーフだ」


赤い、スカーフ。



「水色のが良かった?」


レンはちょっと不安そうな顔になってる。

わたしはスカーフを目の前まで持ち上げて、じっと見つめた。


赤い色。

赤いスカーフ。

レンの…嫌いだったはずの、赤い色。



「レン…」

「ナナは、赤っぽい色のほうが似合う」

「レン…」

「気に入らない?」

「ううん。可愛い」



広げて見ると、端のほうに花の刺繍が小さく縫い付けてある。

白い、小さい、可愛い花。



「克服したよ」

「え?」

「ナナのおかげでな。赤い色」

「…レン」



レンは、微笑んでいた。

優しく、綺麗な、影のない瞳で。